2019年4月1日月曜日

「由布院の百年・編集サロン」へのご支援お願い

縁あって大分県由布院盆地に暮らし、中谷健太郎氏と地域に起こる様々なことに対峙してきて約五十年の月日が流れました。

ここ由布院は、戦後の米軍駐留十一年の時代を耐え、盆地全体がダムに飲み込まれそうになったり、リゾート計画で次々と土地を買収されていくことに対し「潤いのある町づくり条例」を制定したり、平成の大合併に抗い、途中では二回の大地震を経験。そして、今、由布院には多くの海外からの旅行者が訪れていますが、果たして目指した温泉保養地はほんとうに「保養地」となっているのか。外部資本により、環境が壊されている様子も伺えます。地域の哲学とは何か。

これまでの五十年、そしてこれからの五十年、つまり百年の計をたてるときが来ました。大正時代に本多静六氏を迎えてつくられた「由布院温泉発展策」に拠って、五十年前にヨーロッパ型の温泉保養地を目指したように、中谷健太郎氏の手元に蓄積された五十年の記録を掘り起こし、今現在の目で検証し、未来への方策を探す。地道な作業と、ダイナミックな研究が必要です。そこには新しい磁場が生まれ、交流が活発化し、これからの時代を生き抜く知恵が育まれることを確信しています。

今、すぐに始めなくては間に合わない。だから、皆様のご支援が必要です。具体的な作業は山積み。時間は容赦なく過ぎてゆきます。映像資料、写真、原稿の数々、録音テープ、通信などなど、分野も多岐にわたっています。編集室は三年前の地震から復活した中谷健太郎氏所有の「庄屋」に設置いたしましたが、整理には多くの人手が必要であり、収納や活用のための資材が必要、ときにはプロへの依頼も不可欠です。

従って、人材(助っ人)と資金の二つを、有志の方々に賜ることができれば、たいへん有り難く、お願い申し上げるしだいです。


2019年 初夏


由布院  溝口薫平 志手淑子



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