◆資料リストづくりと聴き取り
まず、何がどのくらいあるのか。すべてにナンバーをつけて、リスト化することが先ということで、色紙・掛け軸・絵画・書・写真・映像ソフト・音盤・書籍などから取り掛かっています。ものによってフォーマットは異なりますが、後に検索ができるように項目を定めました。この項目がなかなか難しく、各々の専門の方々や経験のある方などの助言をいただきながら、庄屋サロンに適したものを考えています。
なぜなら博物館や資料館、図書館などとも異なって、日常的に楽しみながらの整理となるからです。整理中でも音楽を聴いたり、本を読んだり、書画は飾ったりと、出し入れがあります。また、最終的には「活用」が目的ですので、それぞれのモノにまつわる「物語」(記憶)を聴き取り記録することが何より大切です。同時に進行させないと、時間は有限です。特に中谷健太郎さんのお話を聴き取ることは最優先。他にも多くの年長者の方々にお話をうかがいたいことがあります。それを録音し起すことも日々追加される仕事です。これがなかなか追いつきません。ゆったりとした雰囲気は保ちつつ、必要なことは逃さないように。話のお相手により、健太郎さんの話の内容が多角的に変化します。それが資料に厚みを加え、生命を与えます。話をしていると新しい発見があります。◆ファイルの整理
様々な分野のファイルがあります。中身は時系列で整理されており、文書あり、印刷物あり、メモあり会議録ありと形状が様々。すでに大分や福岡の大学の方々のチームで分野別に整理しようというお申し出があります。また、一般企業の研究機関から、特定の分野についての整理が提案されました。◆書簡
書簡は人との繋がりや交流、状況もわかる貴重な資料です。送受信が対になっていたり無かったり。すでに故人となられた方とのやり取りなど、大切な個人情報なので、信頼関係のある方に、古いものから徐々に整理をお願いしています。
◆資料閲覧について
① 閲覧には中谷健太郎さんか編集サロンスタッフの付き添いが必要です。できるだけ事前にお知らせください。
② 資料の持ち出しはできません。複写・撮影は許可をとってください。アーカイヴが出来上がったら、電子的な資料提供ができると思います。
③ 書籍は貸し出し可能なものもあります。スタッフにお申し出いただき、記帳の上、ご利用ください。
◆助っ人について
単なる作業としてではなく、由布院の歩みや中谷健太郎さんの仕事について知りたいと思う方、特に次世代を担う方々に関わっていただければ、幸いです。事務局に連絡をいただければ、個別にご相談いたします。交通費滞在費は各人の負担になりますが、ここでしか得られない発見や、つながりがあると思います。
「由布院の百年・編集サロン 通信vol.2 古い記録を、新しい記憶へ 2019.9」より